朝のパンをのせても、午後のケーキを添えても、木のお皿が一枚あるだけで食卓の表情はやわらかくなります。そんな一枚として気になるのが、富山・南砺市の工房わたなべ木工芸が、けやき(欅)から削り出したこの木のお皿です。直径約18cmの丸い形は、パンやサンドイッチ、ちょっとしたお菓子を盛るのにちょうどよい大きさ。漆を摺り込んで仕上げる拭漆(ふきうるし)ならではの、しっとりと落ち着いた木肌が持ち味で、パン皿と決めつけずに毎日いろいろな料理をのせたい人に向く一枚です。

特徴

用途は幅広く、パンやケーキ、サラダを盛り付けてもおしゃれに決まり、普段使いからおもてなしまで幅広く使える一枚です。特定の料理専用ではなく、その日の献立に合わせて自由に使える多用途プレートです。サイズは直径約18cm、高さ約2cm。一人分のワンプレートにも、取り皿としても使いやすい、日々の食卓になじむ大きさに仕上げられています。

仕上げは拭漆です。透明感のある漆を薄く塗っては拭き取る工程を繰り返すことで、けやきの木目を塗りつぶさずに活かしながら、しっとりとした艶と落ち着いた色みをまとわせています。表面を漆が覆うため、一般に木地のままの器よりも水気や汚れに強く、使い込むほどに艶が深まり、色合いが育っていく仕上げです。無垢材・天然木のため、木目や色みは一枚ずつ異なり、届く一枚ごとの表情の違いは木の器ならではの味わいです。

手に取ったときの温かみや軽さ、当たっても音が静かで欠けにくいといった木の器ならではの心地よさは、このお皿にも共通します。木目や色みは一枚ごとに異なるため、拭漆ならではの木肌の表情は商品ページの写真でもあわせて確認してみてください。

なお当サイトでは、同じけやきの丸皿として、新潟・阿賀野の工房が手がけるJunshin -潤森- のけやきのパン皿も紹介しています。こちらは直径約18cmとサイズ感こそ近いものの、仕上げがオイル塗装で、焼きたてパンをカリッと保つことを意識したパン皿寄りの一枚。対して本品は、漆を摺り込む拭漆仕上げで、パン以外の料理まで幅広くのせられる多用途プレートです。同じ樹種でも、仕上げと用途の幅が変わると印象は大きく変わります。どちらが暮らしに合うか、見比べて選んでみるのもおすすめです。

木の種類について

使われているのは「けやき(欅)」。神社仏閣の建築などにも用いられてきた、日本を代表する国産の広葉樹です。名前には「ひときわすぐれている」という意味が込められているとされ、木材としての優秀さと立ち姿の美しさから、昔から尊ばれてきた木です。一般に、心材は橙褐色から黄褐色で、木目が力強く美しく、堅くて丈夫な木として知られ、家具や道具の材として好まれます。

この力強い木目を、拭漆がいっそう引き立てます。漆を摺り込むことでけやきの木目が濃く浮かび上がり、飴色がかった深みのある色合いに落ち着いていきます。料理を引き立てる器の地色としても、けやき×拭漆の組み合わせは表情ゆたかで、和洋どちらの食卓にもよくなじみます。

作り手について

わたなべ木工芸は、1950年(昭和25年)に富山県南砺市で創業した工房です。国指定の伝統工芸「庄川挽物木地(しょうがわひきものきじ)」の技術を受け継ぎ、漆器の木地師として歩みを始めました。木を削り、漆をまとわせて日々の道具に仕立てていく——手の時間を惜しまないそのものづくりは、木を植え、育て、大切に使い続けていくという私たちの考え方とも重なります。毎日の一皿の向こうに、庄川に根づいた木地挽きの伝統が続いている。そう思うと、いつもの食卓にも少し違う奥行きが感じられます。

お手入れ

拭漆仕上げの木の器は、いくつかの基本を押さえておくと長く付き合えます。わたなべ木工芸の案内をもとに、扱い方のポイントをまとめます。

  • ふつうのスポンジと洗剤で洗い、ふつうの布巾で拭く。特別な道具はいりません。
  • たわしや磨き粉は表面に傷がつくことがあるので使わない。
  • 食器洗い乾燥機は使わない(高温・乾燥でひびや反りの原因になりやすいため)。
  • 電子レンジ・オーブンでの使用はしない。
  • お湯や水の中に長時間つけたままにせず、なるべく早く水を切る。
  • 直射日光の当たらない場所で保管する。

漆の膜があるぶん、木地のままの器より水気には強いつくりですが、それでも「使ったら早めに洗って拭く」という基本を守るのが長持ちのコツです。神経質になりすぎず、日々ていねいに扱ううちに、拭漆ならではの艶が少しずつ育っていきます。

まとめ

富山・南砺の工房わたなべ木工芸が、けやきを削り、拭漆で仕上げた直径約18cmの木のお皿。パンにもケーキにもサラダにも合う多用途プレートで、普段使いからおもてなしまで幅広く活躍します。国指定伝統工芸「庄川挽物木地」の技術を継ぐ木地師として歩みを始めた工房の一枚。同じけやきでもオイル仕上げのパン皿とはまた違う、漆ならではのしっとりとした表情が魅力です。気になった方は、下のリンク先で拭漆の木肌の写真や最新の情報を確かめてみてください。